新発田城 (しばたじょう)
切込ハギの石垣と美しい海鼠壁、そして屋根に3匹の鯱をいただく復元された三階櫓
画像出典: Wikimedia Commons (CC BY-SA / 作者: Wikimedia Commons Contributor)
「新発田城」は、新発田藩6万石の藩主・溝口氏の居城として築かれた、越後国北部を統治した平城です。あやめ(菖蒲)が生い茂る低湿地帯に築かれたため「菖蒲城(あやめじょう)」の別名を持ちます。本丸表門と旧二ノ丸隅櫓が現存し、2004年に復元された「三階櫓」は最上階の屋根が丁字型となっており、屋根の上に3匹の鯱が載る日本唯一の建築構造を持っています。白と黒の海鼠壁と美しく加工された切込ハギの石垣が調和した、非常に美しい景観を誇ります。
お城の基本スペック
一次史料や公式サイトなどから調査したお城の基本情報です。
| 天守構造 | 三階櫓(実質的な天守として機能、丁字型の屋根に3匹の鯱を載せる) |
|---|---|
| 築城年 | 戦国期に築城、慶長期(1598年)に溝口秀勝により本格的築城開始 |
| 初代城主 | 新発田重家(戦国時代) / 溝口秀勝(近世城郭化) |
| 有名城主 | 溝口秀勝、溝口宣直、溝口直亮 |
| 最終城主 | 溝口直正(新発田藩主) |
| お城の役割 | 新発田藩6万石の本拠地、越後北部の中枢 |
| 廃城の経緯・時期 | 明治維新後に大部分が解体されたが、本丸表門や隅櫓が現存。平成16年に辰巳櫓・三階櫓が復元された |
| 城域規模 | 平地に築かれ水堀と土塁・石垣で何重にも囲まれた平城 |
歴史解説・深掘り
新発田城の象徴である「三階櫓」は、実質的な天守として機能していました。この櫓の最大の特色は、屋根の上に飾られている鯱(しゃちほこ)が3匹ある点です。これは、最上階の屋根の形状が「丁字型(T字型)」という全国でも唯一の特殊な構造をしており、棟の端が3箇所あることから、それぞれの端に1匹ずつ鯱を載せたためです。どこから見ても鯱が美しく見えるこの意匠は、新発田城にしかない貴重な建築技術の結晶です。