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福井県

丸岡城 (まるおかじょう)

丸岡城 天守

現存12天守の中でも古風な佇まいを残す丸岡城

画像出典: Wikimedia Commons (CC BY-SA 3.0 / 作者: S.R.G - msucoo93)

現存12天守のひとつであり、雪国の厳しい寒さに耐えるための「石の瓦」が葺かれた古風な天守が特徴です。悲しい人柱伝説や、日本一短い手紙「一筆啓上」の舞台としても知られています。

お城の基本スペック

一次史料や公式サイトなどから調査したお城の基本情報です。

天守構造 独立式望楼型 2重3階(現存12天守)
築城年 1576年(天正4年)
初代城主 柴田勝豊
有名城主 柴田勝豊、本多成重
最終城主 有馬道純
お城の役割 越前国(福井県)の防衛拠点、一向一揆への備え
廃城の経緯・時期 1948年(昭和23年)福井地震で倒壊するが、のち元通りに修復
城域規模 標高17mの小高い独立丘に築かれた平山城

タイムスリップ逸話劇

雪国を生き抜いた日本最古級の天守と「石瓦」

ケン
ケン

このお城、なんだかすごく古くて渋い雰囲気があるね。それに、屋根の瓦が普通の粘土の瓦じゃないみたいだ。

サクラ
サクラ

よく気づいたわね! 丸岡城の屋根には『石瓦(いしがわら)』が葺かれているのよ。福井県の厳しい冬の寒さで、普通の土瓦だと凍って割れてしまうから、笏谷石(しゃくだにいし)という石を薄く削って瓦の代わりにしているの。

ケン
ケン

石の瓦!? 全部石だったら、屋根がめちゃくちゃ重くなるんじゃないの?

サクラ
サクラ

その通りよ。屋根全体の重さは約120トンもあると言われているわ。その重みに耐えるために、太い柱が天守をしっかり支えているの。雪国ならではの知恵ね。

歴史解説・深掘り

丸岡城の天守は現存12天守の中でも非常に古風な建築様式を残しており、最大の特徴は屋根に葺かれた「石瓦」です。福井の寒冷な気候による瓦の凍結割れを防ぐため、地元の特産である笏谷石(しゃくだにいし)が用いられました。約6000枚の石瓦の総重量は約120トンにも及びます。

出典・参考資料: 丸岡城の石瓦

悲しい伝説「お静の人柱」

ケン
ケン

丸岡城には、築城の時に悲しい出来事があったって本当?

サクラ
サクラ

ええ。『お静の人柱(ひとばしら)』という伝説ね。丸岡城の石垣は造るたびに何度も崩れてしまって、築城が難航したの。

サクラ
サクラ

そこで、片目が見えない貧しい未亡人だった「お静」が、息子を武士に取り立ててもらうことを条件に、自ら人柱となって石垣の下に埋められたと言われているのよ。

ケン
ケン

そんな……。そのおかげでお城は完成したけど、息子の約束は果たされたの?

サクラ
サクラ

ううん……。城主が別の国へ移ってしまったため、約束は果たされなかったの。それ以来、春の雨の時期になると、お静の悲しみの涙が「涙雨」となって丸岡城に降ると伝えられているわ。

歴史解説・深掘り

丸岡城の築城時、石垣が何度も崩れるため「人柱」を立てることになり、片目の未亡人「お静」が息子を侍にすることを条件に自ら志願しました。しかし城の完成後に城主が交代したため約束は反故にされ、以来、春の藻刈りの季節に降る雨は「お静の涙雨」と呼ばれるようになりました。城内にはお静を慰霊する碑が建てられています。

出典・参考資料: 丸岡城 お静の人柱伝説

日本一短い手紙「一筆啓上 火の用心」

ケン
ケン

お城の近くに『一筆啓上(いっぴつけいじょう) 日本一短い手紙の館』っていう面白そうな建物があるよ!

サクラ
サクラ

『一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ』……これは、徳川家康の忠臣・本多重次が、戦場から妻へ宛てて書いた日本一短いと言われる有名な手紙よ。

ケン
ケン

でも、それがなんで丸岡城と関係あるの?

サクラ
サクラ

この手紙に出てくる「お仙(仙千代)」というのが、後に初代丸岡藩主となって丸岡城を立派に治めた本多成重(ほんだなりしげ)のことなのよ。親の愛情が短い手紙に詰まっているわね。

歴史解説・深掘り

「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」は、徳川家康の重臣・本多重次が長篠の戦いの陣中から妻に宛てた手紙で、簡潔ながら用件と愛情を伝えた名文として知られます。この中の「お仙」こと仙千代が、のちに丸岡城の城主となる本多成重です。現在、丸岡城周辺ではこのエピソードにちなみ「一筆啓上賞(日本一短い手紙のコンクール)」が毎年開催されています。

出典・参考資料: 一筆啓上 火の用心

周辺のおすすめ情報・ご当地グルメ

お城を訪れるなら一緒に楽しみたい、ケンとサクラのおすすめ情報です。

🍽️ ご当地グルメ

皇室にも献上される冬の王者!「越前がに」

ケン
ケン

石瓦の丸岡城、渋くてカッコよかった! そういえば福井県って美味しい海鮮がいっぱいあるよね?

サクラ
サクラ

福井の冬の味覚といえば、なんといっても『越前がに(ズワイガニ)』よ!

ケン
ケン

皇室にも献上されてるっていう、最高級のカニだね! カニ味噌もたっぷり詰まってそう!

サクラ
サクラ

甘くてプリプリの身をお刺身や焼きガニで食べたら、もう幸せの絶頂ね!

アクセス・所在地

お城の位置を地図で確認できます。

歴史対比年表

日本史の主要な出来事と、丸岡城の歩みを重ねて見る年表です。

1467
日本史 応仁元年

応仁の乱が勃発(戦国時代の幕開け)

1543
日本史 天文12年

種子島にポルトガル船が漂着し、鉄砲が伝来する

1549
日本史 天文18年

フランシスコ・ザビエルが来日し、キリスト教が伝来する

1560
日本史 永禄3年

桶狭間の戦い(織田信長が今川義元を破る)

1573
日本史 天正元年

織田信長が足利義昭を追放し、室町幕府が滅亡する

1575
日本史 天正3年

長篠の戦い(織田・徳川連合軍が武田勝頼を破る)

1576
お城の歴史 天正4年

織田信長の命により、柴田勝家が甥の柴田勝豊に丸岡城を築かせる。

1582
日本史 天正10年

本能寺の変(織田信長が明智光秀に討たれる)

1590
日本史 天正18年

豊臣秀吉が小田原征伐を行い、天下統一を果たす

1592
日本史 文禄元年

豊臣秀吉による朝鮮出兵(文禄の役)が始まる

1597
日本史 慶長2年

豊臣秀吉による2回目の朝鮮出兵(慶長の役)が始まる

1600
日本史 慶長5年

関ヶ原の戦い(徳川家康率いる東軍が勝利)

1603
日本史 慶長8年

徳川家康が征夷大将軍に就任し、江戸幕府を開く

1613
お城の歴史 慶長18年

本多成重(「一筆啓上」の手紙のお仙)が入城し、城下町を整備する。

1614
日本史 慶長19年

大坂冬の陣が勃発する

1615
日本史 元和元年

大坂夏の陣により豊臣氏が滅亡し、一国一城令や武家諸法度が制定される

1637
日本史 寛永14年

島原の乱が勃発する(天草四郎らが蜂起)

1639
日本史 寛永16年

ポルトガル船の来航を禁止し、鎖国体制が完成する

1695
お城の歴史 元禄8年

有馬清純が入城し、以後幕末まで有馬氏の居城となる。

1702
日本史 元禄15年

赤穂浪士による吉良邸討ち入り(元禄赤穂事件)

1782
日本史 天明2年

天明の大飢饉が始まる(〜1788年)

1853
日本史 嘉永6年

ペリー率いるアメリカの黒船が浦賀に来航する

1867
日本史 慶応3年

徳川慶喜が大政奉還を行い、江戸幕府が滅亡する

1868
日本史 明治元年

明治維新が始まり、戊辰戦争が勃発する

1871
日本史 明治4年

廃藩置県が実施され、全国の城郭が国(陸軍省)の管轄となる

1871
お城の歴史 明治4年

廃藩置県により廃城。天守以外の堀や門などの建造物はほとんど解体・売却される。

1873
日本史 明治6年

廃城令が発布され、全国の多くの城が民間に払い下げられて解体される

1877
日本史 明治10年

西南戦争が勃発する(西郷隆盛らが挙兵)

1894
日本史 明治27年

日清戦争が勃発する

1901
お城の歴史 明治34年

天守周辺が丸岡公園として整備される。

1904
日本史 明治37年

日露戦争が勃発する

1941
日本史 昭和16年

太平洋戦争(大東亜戦争)が勃発する

1945
日本史 昭和20年

太平洋戦争が終戦する(多くの城が空襲で焼失)

1948
お城の歴史 昭和23年

福井地震により天守が倒壊する。

1955
お城の歴史 昭和30年

倒壊した旧材を可能な限り再利用し、天守が元の姿に修復(再建)される。

お城クイズ

このお城に関する歴史クイズに挑戦してみよう!

問題 1

丸岡城の天守の屋根には、雪の寒さで割れるのを防ぐために通常の土瓦ではなく「ある素材」でできた瓦が葺かれています。何でしょうか?

解説

福井の厳しい冬の寒さによる凍結割れを防ぐため、地元の特産である「笏谷石(しゃくだにいし)」を薄く削った石瓦が使われています。

問題 2

丸岡城の築城の際、石垣が何度も崩れるため、自ら志願して石垣の下に埋められたとされる女性の悲しい伝説は何と呼ばれているでしょうか?

解説

息子を武士にする約束で自ら人柱となった「お静」の伝説が残されており、春に降る雨は「お静の涙雨」と呼ばれています。

問題 3

徳川家康の家臣が戦場から妻へ宛てて書いた「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」という日本一短い手紙に出てくる「お仙」とは、後の丸岡城主のことです。誰のことでしょうか?

解説

「お仙」とは幼名の仙千代のことで、後に徳川家康の命により越前丸岡藩の初代藩主となった本多成重(ほんだなりしげ)のことです。