鬼ノ城 (きのじょう)
発掘調査に基づき忠実に復元された古代山城の象徴・西門と石敷遺構
画像出典: Wikimedia Commons (CC BY-SA / 作者: Wikimedia Commons Contributor)
「鬼ノ城」(きのじょう)は、標高397mの鬼城山山頂付近にそびえる、飛鳥時代(7世紀後半)に築かれた謎多き古代山城(朝鮮式山城・神籠石系山城)です。663年の「白村江の戦い」で唐・新羅連合軍に大敗した大和朝廷が、国土防衛のために築いたと考えられています。鉢鉢状の山頂を全周約2.8kmの版築による土塁と高石垣で囲み、発掘調査に基づき復元された「西門(木造2層楼門)」や角楼、石敷きの敷石が壮大な古代要塞の姿を今に伝えています。また、大和朝廷の吉備津彦命(きびつひこのみこと)に退治された悪鬼「温羅(うら)」の居城であったという伝承が残り、日本の代表的なおとぎ話「桃太郎伝説」のルーツとしても全国的に知られています。
お城の基本スペック
一次史料や公式サイトなどから調査したお城の基本情報です。
| 天守構造 | 天守は存在しない。山頂全周2.8kmを土塁・石垣で巡らせ、四方に木造城門(西門等)を構えた古代防衛要塞。 |
|---|---|
| 築城年 | 7世紀後半(飛鳥時代、白村江の戦い直後) |
| 初代城主 | 大和朝廷(天智天皇の時代とされる) |
| 有名城主 | 温羅(伝説上の鬼神)、吉備津彦命 |
| 最終城主 | 古代要塞のため不詳(8世紀頃に役割を終え廃城) |
| お城の役割 | 唐・新羅の侵攻に備えた国家防衛拠点、吉備平野・瀬戸内海の監視要塞 |
| 廃城の経緯・時期 | 8世紀頃に静かに廃城。平成時代に西門や城壁の復元が実施された。 |
| 城域規模 | 鬼城山山頂の周縁約2.8kmに版築土塁・高石垣・門・角楼を整えた大規模な神籠石系古代山城 |
歴史解説・深掘り
鬼ノ城は吉備地方に伝わる「温羅(うら)伝説」の舞台です。異国から飛来し悪行をはたらいた温羅を、大和朝廷の吉備津彦命が犬・猿・雉にあたる家臣を率いて退治した物語は、全国的に有名な『桃太郎』のルーツとされています。鬼城山山頂からは吉備平野を一望できます。